フード切り替えは1割ずつ増やす7日間の混ぜ方と手順の目安

この記事の目次
  1. 先に梯子を紙に書き出す
  2. 各段に何日置くか
  3. 最後の1〜2割が長い
  4. 粒の形や大きさが違うとき
  5. うまくいかないときの見直し
  6. 記録は4項目だけ

フード切り替えは、新しいフードを1割ずつ増やす梯子(9対1、8対2、7対3…)で進める。各段は1〜2日置き、便の形と食べ方の両方に変化がないことを確認してから次へ上げる。切り替えの速さを決めるのはカレンダーではなく猫の反応で、とくに最後の1〜2割は古いフードの匂いが器に残るため、最も長く滞在することになる。混ぜる量は目分量ではなくキッチンスケールで測る。1日の量が数十グラムしかない猫では、指先のひとつまみが比率を何パーセントも動かすからだ。

フード切り替えは1割ずつ増やす7日間の混ぜ方と手順の目安

私は最初、この梯子を頭の中だけで管理していた。9対1、8対2、7対3……と唱えながら器に注ぐ。ところが3日目に、昨日どの段にいたのか分からなくなった。今は冷蔵庫の扉にメモを貼っている。日付、比率、便の状態、残し方。この4つだけを、給餌のたびに10秒で書き足す。

先に梯子を紙に書き出す

段は10ある。

9対1 → 8対2 → 7対3 → 6対4 → 5対5 → 4対6 → 3対7 → 2対8 → 1対9 → 完了

これをメモの一番上に書いておく。頭の中で数えていると、疲れている日や忙しい日に限って一段飛ばす。一段飛ばすと、たいてい翌朝の便が崩れる。

グラムに直す

1日の総量を先にスケールで測る。仮に40グラムなら、9対1は新しいフード4グラム、古いフード36グラム。8対2なら8グラムと32グラム。この「総量を測ってから分ける」順番が大事で、逆にすると端数が寄って比率がずれる。

器を2つ使うと混ぜやすい。古いフードを先に測って器に入れ、その上に新しいフードを乗せる。この順番なら、軽い粒が底に沈んで粉だけ残る、ということが起きにくい。

混ぜ方は指で3回

スプーンでかき混ぜるより、指先で3回ほど上下を返すほうが均一になる。振って混ぜると細かい粉が底に落ちて、猫が最後に粉だけ残す。匂いが均一に回っていないと、粒を選り分けられてしまう。

各段に何日置くか

目安は1段につき1〜2日。順調に進めば7日から10日で切り替えが終わる計算になる。ただしこれは、うまくいったときの結果として出てくる数字であって、守るべき期限ではない。3日置く段があってもいい。

進んでいい合図

翌朝の便が、切り替え前と同じ形と同じ硬さで出ている。器を前にしたとき、匂いを嗅いだあとに迷わず食べ始める。選り分けず、最後まで同じペースで食べている。

この3つが揃っていれば、次の段へ上げていい。

止まる合図

便が普段より柔らかい、形が崩れている、色がいつもと違う。食べる量が明らかに落ちた。新しいフードだけを残す。器の前で何度も匂いを嗅ぎ直して、口をつけない。

どれか一つでも出たら、次の段には上げない。

止まるときは「戻す」ではなく「据え置き」

ここが私のいちばんの失敗だった。軟便が出たとき、私は焦って2段戻した。戻したことで猫はさらに戸惑い、翌日はほとんど食べなくなった。実際に必要だったのは、一つ前の比率のまま1〜2日置くことだけだった。2段戻す必要が出るのは、かなり珍しい。

そして、便が緩いまま何日も続く、元気がない、繰り返し吐くといった状態が続くなら、自分で段を調整し続けずにかかりつけに相談したほうがいい。混ぜ方の問題ではなくなっている可能性がある。

迷ったときの決め方

「便は普通だが食べ方が渋い」なら据え置き。「食べ方はいいが便が少し緩い」なら、これも据え置き。両方が揃って初めて上げる、と先に決めておくと、毎回迷わずに済む。

最後の1〜2割が長い

3対7あたりから、猫の食べ方が変わる。器に鼻を突っ込み、古い粒だけを選んで食べる。これは匂いの違いで、新しいフードの比率が上がるほど古いフードの匂いは薄まるけれど、完全には消えない。だから最後の2段だけ3日、4日と置くことがある。

私がやっているのは、混ぜた状態で数分置いてから出すこと。匂いが粒に移る。あとは、一度に出す量を減らして回数を増やす方法も試したが、これは食事の総量を減らしてはいけないので、回数の調整だけにとどめている。

それでも選り分けるなら、据え置きでいい。1日で劇的に変わる段ではない。

粒の形や大きさが違うとき

新しいフードの粒が大きい、小さい、形が違うというのは、比率とは別のハードルになる。噛まずに丸呑みする猫だと、大きい粒でペースが乱れることがある。粒が違う場合も、混ぜて少しずつ比率を上げていくこと自体が、食感に慣れる期間になる。だから焦ってふやかしたり、別の器に分けたりしなくていい。

ただし、粒の違いが原因で食べ方が明らかにおかしいと感じる状態が続くなら、その段で止めて相談する。

うまくいかないときの見直し

同じ段で何度も止まるなら、進め方ではなく測り方を疑う。

  • スケールの風袋引きを忘れている、カップのすりきりが甘い
  • 新しいフードを上に乗せただけで、混ざっていない
  • 段を飛ばした、あるいは2日以上の空白ができた
  • 引っ越し、来客、気温の変化と重なった

最後の項目は軽く見られがちだが、うちでは冬に暖房を入れ始めた時期と重なって、進みが明らかに遅くなった。環境が動いている時期は、切り替えも据え置きでいい。

記録は4項目だけ

日付、比率、便、残し方。カレンダーの余白に書くなら、進めた日に「○」、据え置いた日に「−」をつけるだけでも足りる。大事なのは、据え置いた日を失敗として数えないことだ。切り替えは、止まっている日にも進んでいる。

縁側の猫係

著者について

縁側の猫係

幼い頃から猫と共に暮らしてきた人たちの著者名義です。畳や縁側のある暮らしのなかで、日々の食事、毛づくろい、トイレ、季節の備えを重ねてきた経験をまとめています。

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