猫がトイレを使わないときに見直す数・サイズ・配置の基本とは

この記事の目次
  1. サイズは「入れるか」ではなく「回れるか」で見る
  2. 数は「頭数プラス1」、しつけ直しの間は特に
  3. 置き場所は「逃げ道」と「静かさ」で決める
  4. フタは一度外してみる
  5. 新しい箱は慣れた部屋から動かす
  6. 点検する順番は決めておく

猫がトイレを使わなくなったとき、最初に見直すのはトイレの数・サイズ・置き場所の三つです。体を回して砂を掘れる大きさがあるか、頭数に対して数が足りているか、そして落ち着いて入れて逃げ道のある場所に置かれているか。この三つを順に点検するだけで使うようになる例は少なくなく、体の不調を疑う前に一度は済ませておきたい確認でもあります。

夜、リビングの隅で猫がトイレの前を行き来して、前足だけ入れて、そのまま去っていった。砂はきれいなまま。私は台所からメジャーを持ってきて、フローリングに膝をついた。鼻先から尾の付け根まで測る。尾は含めない。うちの猫は40センチに少し届かないくらいだった。

次にトイレの内側を測った。長い方で45センチほど。数字を並べた瞬間に、たぶん足りていない、と分かった。1.5倍なら60センチ前後いる。手元の箱は、その3分の2しかない。

サイズは「入れるか」ではなく「回れるか」で見る

猫は箱に入るとき、まず前足を入れて、次に後ろ足。うちの子はそこで一度止まる。奥行きが足りないと、後ろ足が縁にかかったままになって、砂を掘る動作が浅くなる。掘れないと、用を足したあとに砂をかける仕草だけして出てくる。あの「かけたつもり」の動きを見たことがあるなら、たいてい箱が小さい。

測るのは尾を除いた体長

体長は鼻先から尾の付け根まで。尾を入れると余計に長く出るので、測る位置を決めてからメジャーを当てた方がいい。その1.5倍が目安になる。数字が大きく感じたら、それは売り場の「大型」という表示が小さいだけかもしれない。

高さも見ておく。縁が高い箱は砂の飛び散りを抑えられるが、足腰が弱ってきた猫には段差になる。飛び散りを取るか入りやすさを取るかは、その猫の年齢と脚の状態で変わる。

数は「頭数プラス1」、しつけ直しの間は特に

一匹でも二つ。理由はいくつかある。一つが汚れたときにもう一つが使える。排尿と排便で場所を分けたがる猫もいる。そして、一つの箱に嫌な記憶がついても、もう一つが残る。しつけ直しの期間は、この最後の理由がいちばん効く。

並べて置いても「二つ」にはならない

同じ隅に二つ並べると、猫にとっては実質一つ。隣で誰かが使えば同じことになる。部屋を分ける、無理ならせめて見通しの違う位置に離す。

賃貸の1LDKで部屋が分けられない、ということもある。その場合はリビングと洗面所、廊下の突き当たりを避けた位置など、生活動線の違う二箇所に。完全には分けられないが、同じ隅に並べるよりはいい。そこは妥協で構わない。

置き場所は「逃げ道」と「静かさ」で決める

追い詰められる場所を避ける

押入れの中、ソファと壁の隙間、テレビ台の裏。猫はトイレにいるとき、無防備になる。出口が一方向しかない場所は、多頭飼いでなくても警戒の対象になる。人が通る通路に面していて、二方向以上に抜けられる場所がいい。

フードと水のそばに置かない

当たり前のようでいて、レイアウトの都合で意外とやっている。食器の真横、給水器の隣。猫は食べる場所と排泄する場所を分けたがる。数メートル離すだけで変わることはある。

家電の音も一緒に見る

洗濯機、乾燥機、冷蔵庫の側面、エアコンの室外機。定期的に音が鳴る場所は落ち着かない。私の場合は脱衣所に置いていた時期があって、洗濯のたびに使わなくなった。動かしたら戻った。音は、置き場所を選ぶときの思った以上に大きな要素になる。

フタは一度外してみる

フタ付きを使っていた人ほど、外すのには抵抗があるはずだ。臭いが部屋に出る、砂が飛ぶ。それはそう。ただ、しつけ直しの数週間だけでも外すと、猫側の情報量が変わる。中が見える、逃げ道が見える、臭いがこもらない。何年も使ってきた箱でも、外した途端に入ることがある。

デメリットは正直に書くと、砂の飛び散りと臭い。掃除の回数が増える。それを2週間受け入れるかどうか、という話になる。私も最初は嫌だったが、外したまま戻していない。

新しい箱は慣れた部屋から動かす

いきなり別室に立派なトイレを置いても、見慣れない場所の見慣れない箱には入りにくい。まず猫が普段過ごしている部屋に置く。元のトイレはすぐ撤去しない。並行して置いて、新しい方に入るのを確認してから、少しずつ動かす。数十センチずつ、数日おきに。動かした直後に使わなくなったら、迷わず戻す。

点検する順番は決めておく

測る、数を数える、場所を見る、フタを外す。この順番がいいのは、サイズが足りていないと分かった時点で置き場所の議論が変わるから。小さい箱をいくつ置いても、たぶん同じ結果になる。

これで解決しない場合もある。1〜2週間試して使わない、血が混じる、何度も行くのに出ていない、鳴きながら回る。そういう様子があるなら、この点検の範疇ではない。体のサインがあるときは病院が先で、サインがなく使う場所だけが変わった、という場合は、この三つの見直しで動くことが多い。

縁側の猫係

著者について

縁側の猫係

幼い頃から猫と共に暮らしてきた人たちの著者名義です。畳や縁側のある暮らしのなかで、日々の食事、毛づくろい、トイレ、季節の備えを重ねてきた経験をまとめています。

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